3分で図解。土地総合情報システムの使い方とその限界

調べ方

 

この記事では、国土交通省が運営している「土地総合情報システム」の使い方と、そのデータをどう活用できるのか? について解説します。

土地総合情報システムでは、2つの情報を調べることができます。

①公示地価や基準地価などの公的な地価情報

②実際に取引をした人から集めた取引に関するアンケート結果

の2つです。特に②の取引データについては、他のサービスでは調べることができないため、かなり貴重な情報になります。

ここから実際に使い方について説明していきましょう。

不動産取引価格情報検索の使い方

 

不動産総合情報システム

(土地総合情報システムのリンクはこちら)

 

実際に不動産を取引された方に対して、国土交通省がアンケート調査を行っています。

回答をもらえた分のデータについて、住所や氏名などの個人情報を削って取引データを検索できるようにしたサービスが、この「不動産取引価格情報検索」なんですね。

 

ただし、このアンケートの回収率は、約15%しかありません。

ですから、全く取引データが出てこない地域もありますし、出てきた取引データだけで相場を判断するのも危険です。

あくまで参考として使う、というスタンスで考えたほうがいいでしょう。

三重県津市 大谷町を例に取引情報を調べてみる

では、実際に使い方を見ていきましょう。

過去1年間の取引を調べてみます。下のような画面が出てくるので、左側の選択欄を見て下さい。

 

2)種類を選ぶ:土地や宅地など、調べたい物件種類を選びます

3)地域を選ぶ:調べたい地域を都道府県から順番に選んでいきます。今回は三重県の津市の大谷町で調べました。

 

不動産取引価格情報検索

 

すると、このような検索結果が出てきます。

 

不動産取引価格情報検索の検索結果

 

赤ワクで囲んでいる部分を順番に解説します。

①取引件数

この地域で過去1年間に実際にあった取引件数です。上の画面では、津市の大谷町で過去1年間に15件あったことがわかります。

この取引件数がほとんどない地域では、買い手が少ない可能性があるので、長期戦を覚悟する必要があります。

 

②検索結果

土地総合情報システムが保有する取引データは、アンケート回収できた分だけになります。

ここで出てきている検索結果は、そのアンケートで答えてくれた方のみのデータになります。

つまり、三重県津市 大谷町では、過去1年間に15件の不動産取引がありましたが、そのうち6件がアンケートに答えてくれたので閲覧が可能だ、ということになります。

 

③最寄駅からの距離

取引があった場所が、駅からどれぐらいの距離にあるかが示されています。1分=80mで計算しますので、10分なら800mですね。

 

④坪単価、㎡あたりの単価

取引価格を土地の面積でわって算出した単価です。建物付きの物件では表示されていません。

 

⑤建物の情報

建物の築年数や面積、木造・鉄骨造の別などが示されています。

 

取引データからわかること

土地取引は、6件中4件あり、12〜17万円/㎡と、同じ地域内でもかなりの開きがあることがわかりますね。

表通りかどうかや、使いやすい土地の形なの か、などの条件によって価格に違いが出ているのでしょう。

 

ただし、不動産の取引では、相場の5〜8割で売る代わりにすぐに現金化できる「買取」という取引があります。

「不動産取引価格情報検索」では、全体の15%しかデータが集まりませんから、もし、取引件数の少ない地域の場合には、この「買取」によるデータしか出てこない可能性もあります。

 

つまり、相場の5〜8割で取引された「買取」価格をその地域の相場価格だと勘違いしてしまう可能性があるのです。

ですので、地方や郊外の取引の少ない地域では、そのような可能性も含めて、慎重に考える必要があるでしょう。

 

公示地価と比較してみると、どうなのか?

では、今度は公示地価と比べてみましょう。

公示地価と実際の取引データは、どれぐらい違いがあるのでしょうか?

先ほどの「土地総合情報システム」の画面の右側から、公示地価を調べることができます。

 

 

まず、右上の「地価公示・都道府県地価調査」をクリックします。

すると、こんな画面が出てきます。

公示地価の検索条件

市区町村単位で調べると、データが多すぎるので、 「検索地域指定(地名入力)」がオススメです。

そうすると、地名の入力画面が出てきます。お住まいの地域を入力してください。 今回は、三重県津市の大谷町と入れてみます。

 

公示地価の地域検索の入力方法

 

そして、検索すると、一覧が出てきました。

 

三重県津市大谷町の公示地価

 

大谷町の公示地価は、10.7万円/m²ということがわかりますね。 「地図で確認する」ボタンを押せば、どの地点の公示地価なのかも確認できます。

 

実際の取引価格と公示地価では、ゼンゼン違う場合も

では、実際の取引価格と、公示地価の関係はどうなっているでしょうか?

 

公示地価:10.7万円/m²

実際の取引価格:12〜17万円/m²

 

なんと、公示地価よりも1〜5割も高く売れていました!!

このように、公示地価と実際の取引価格とは、大きく差が出る場合もあるので、実際の取引価格を調べておかないと数百万円単位で損してしまう可能性があるのです。

 

結論:どういう時に使えるのか?

このように、「土地総合情報システム」を使うことで、実際にいくらぐらいで不動産 が取引されているか、その相場を知ることができました。

結論としては、

  • 「取引の多い街の中心部の土地取引」を調べる場合には参考になる
  • 「戸建てなどの建物つきの物件」や、「地方や郊外の物件を調べる場合」には、カン違いしてしまう可能性あり
  • 全体の取引の約15%しかカバーしていないので、あくまで参考として使う
  • 地域の取引件数の把握はできるので、売るのに時間がかかる地域かどうかの判断には使える

と言えるでしょう。

もし、もっと確実な方法で価格を知りたい、という場合には、一括査定の活用を検討するべきでしょう。不動産会社ならば、全ての取引情報を見ることができるからです。

下の記事で一括査定サービスの選び方をまとめていますので、ご参考にしてみてください。

コメント