リバースモーゲージは、どこがお得?金利、手数料を比較

リバースモーゲージを比較 リバースモーゲージ

この記事では、リバースモーゲージの金利や手数料をまとめていきます。

金利や手数料が気になっているあなたは、「どこで借りるのが得なのか?」ということを知りたいはずです。

 

ですが、リバースモーゲージは、金融機関によって仕組みが違うため、金利や手数料だけで比較できるわけではありません。

驚くかもしれませんが、

・契約するあなたにとって得なのか?

・相続人にとって得なのか?

という違いもあるのです。

 

相続人がいない人にとっては、関係ない話かもしれませんが、相続人がいる場合には、ほとんどのサービスで相続人の同意が必要になります。

そのため、相続人にとって不利な場所で契約しようとすると、なかなか前に進めない可能性もあるのです。

 

前置きが長くなりましたが、この記事では、複数の見方から、「どのサービスが、どういう場合に得なのか?」について解説していきたいと思います。

なお、金融機関が多いため、主に首都圏での取り扱いのある金融機関をピックアップして解説します。

1、金利や費用の比較

(1)各行の一覧表

*条件は、2018年7月21日現在

金融機関名金利契約時の手数料その他手数料
東京スター銀行3.0%(基準金利+調整幅0.6%)・事務手数料:108,000円・担保管理料:12,960円
みずほ銀行・フリー口:3.475%(基準金利+2.0%)

・目的口:2.975%(基準金利+1.5%)

なし保証料:0.2%/年(借入金利に含まれる)
三菱UFJ銀行記載なし・事務手数料:108,000円・一部繰上返済手数料:16,200円

・期限前完済手数料:32,400円

・その他:5,400円

三井住友信託銀行記載なし・遺言信託費用:最低540,000円
りそな銀行2.975%・事務手数料:108,000円・一部繰上返済手数料:5,400円

・期限前完済手数料:

10,800円

千葉銀行3.350%・事務手数料:54,000円

 

金利で見ると、3%ぐらいが多いですね。それよりも高いとちょっと割高な印象です。

0.1%で1,000万円の借入につき年間1万円違ってきますから、数十年借り続けるとなると、それだけで数十万円変わってくる計算です。

 

また、事務手数料や管理手数料、一部返済手数料など、数万〜10万円かかるところもあります。

特に三井住友信託では、遺言信託を契約しなければいけませんので、これだけで追加で最低540,000円〜100万円かかると覚悟が必要です。

 

(2)金利の支払い方法で、その後の負担が大きく変わる

リバースモーゲージで注意が必要なのは、「死んだ後に自宅を売却して返済するということは、死ぬまで金利を支払い続けるローンでもある」ということです。

そのため、20年30年と長生きすればするほど、借金が膨れ上がっていくリスクがあります。

 

そのため、金融機関によって、

①毎月金利を返済するタイプ

②金利を借金に組み入れるタイプ

のどちらか、または両方を用意しています。

 

①については、借入金額は変わりません。ですが、②については、20〜30年後にはかなり大きく膨らみます。

金利水準にもよりますが、こんなイメージです。

 

金利と借入額の推移

 

金利3%としても、30年で2倍以上になります。今よりも金利が上昇していくとなれば、3倍以上になる可能性もあります。

「死んでから返済すればいいのに、今のうちから払っていくなんてバカらしい。」と感じるかもしれません。

 

ですが、②のタイプでほったらかしにしてると、身体のムリがきかなくなってきた80〜90代になってから、担保不足で返済に苦しむ、という可能性もあるのです。

では、各行はどのようなタイプで提供しているのでしょうか。一覧表で確認して見ましょう。

 

金融機関名利息返済方法
東京スター銀行①毎月返済タイプ
みずほ銀行②組み入れタイプ
三菱UFJ銀行①毎月返済タイプ
三井住友信託銀行②組み入れタイプ
りそな銀行①毎月返済タイプ
千葉銀行①毎月返済タイプ

みずほ銀行と三井住友銀行は、②の組み入れタイプなので、利用する際には注意が必要ですね。

 

(3)東京スター銀行は、預金と借入金を相殺できる

また、東京スター銀行は、預金に入れてあるお金と借入金とを相殺して、金利を支払う仕組みになっています。

つまり、多少借りすぎたとしても、その分に金利がかかる心配がないのです。この点はかなり金利の支払いを節約できる優れたサービスだと思います。

充実人生の預金とローン金利の関係

 

2、返済方法によって、相続人の手元に残るお金が変わる

リバースモーゲージは、契約者が死んだ後に、相続人が売却して清算する仕組みなため、相続人からの承諾を条件としている金融機関が多いです。

考えてみてほしいのですが、相続後に売却・清算するまでには、かなりの手間がかかります。

 

普通に考えると、

・相続人同士で話し合って、遺産分割協議書を作成

・自宅を相続する人が、名義変更の登記

・不動産会社を探して売り出し

・買い手との交渉、契約、引き渡し

という流れを経て、ようやく返済ができるわけです。

 

特に、築年数が古い物件の場合は、売り出してから1年以上かかるケースも珍しくありません。

銀行としては、早く返してほしいのに、なかなか返済してもらえない可能性があるのです。

 

そこで、金融機関では、この返済方法でも、いろいろな方法を採用しています。それぞれの返済方法について、簡単に解説します。

 

(1)代物弁済

東京スター銀行が採用している方法で、「自宅を銀行に引き渡したら、それでおしまい。」という方法です。

この方法のメリットは、相続人が売却のためにいろいろ動く必要がないという点です。

逆にデメリットは、たとえば、1,000万円借りていたとして、その不動産が2,000万円で売れそうだとわかっていても、1銭も戻ってこないという点です。

 

④ 担保物件による代物弁済
任意売却(③)を試みてもローンの完済が難しい場合、担保不動産を当行に譲渡することで、この債務を消滅させることができます。

契約終了時に代物弁済を選択された場合、ローン残高が物件評価額を上回る結果となった場合には税務上、一時所得として課税される可能性があります。

なお、担保不動産をお借入残高より高く売ることができても、その超過分をご相続人の方に返金することはいたしかねます。

(参考:東京スター銀行 よくある質問 ④ 担保物件による代物弁済)

 

つまり、相続人に少しでも財産を残したい場合には、ちょっと使いにくいのです。ただし、相続人がいない場合でも契約できるのがメリットですね。

 

法律手続きに則った対応となります。管轄裁判所により選任された相続財産管理人によって、債務が弁済されることになります。

(参考:東京スター銀行 私には相続人がいません、どのように契約が終了するのでしょうか?)

 

(2)相続人が売却して返済する方法

こちらが1番オーソドックスな方法です。相続人が自分で不動産会社を探して売却、清算する方法です。

当然、売却して返済したあとにお金が残れば、その分は相続人の手元に残るので、相続人にとってもメリットのある方法です。

 

この方法を採用している金融機関は、相続人(全員)からの承諾を得ているケースが多いです。

ただし、上で述べたとおり「相続から売却・清算」までには時間がかかりますし、金融機関もただ待ってくれるわけではありません。

 

HP上には詳しく明記されている例は少ないですが、返済期限を過ぎた場合には、

・遅延損害金(だいたい年利14%)

・代位弁済が行われて、保証会社から取り立てが始まる

などの可能性があります。

この方法での契約をされる場合は、返済については念入りに確認することをオススメします。

 

(3)リバースモーゲージ信託を利用する方法

この方法は、信託会社に不動産の名義や管理を委託した上で、リバースモーゲージを利用する方法です。

・相続が発生しても、相続手続きをせずに清算の手続きに移れる

・売却後に残ったお金は相続人に渡る

といったメリットがあります。

管理報酬がかかるものの、1番スマートに済ませられる方法と言えるでしょう。

 

 各金融機関の返済方法

金融機関名返済方法
東京スター銀行(1)代物弁済
みずほ銀行(2)相続人が売却
三菱UFJ銀行(2)相続人が売却
三井住友信託銀行(2)相続人が売却
りそな銀行(2)相続人が売却
千葉銀行(2)相続人が売却

ほとんどの場合は、(2)相続人が売却することになります。

リバースモーゲージ信託は、きらぼし銀行(現在取扱停止中)や福岡銀行など、一部の地方銀行や信金で採用しています。

 

3、まとめ

というわけで、

1、金利や手数料

2、返済方法

という2つの観点から、どの方法がお得なのかをまとめました。

金利水準や預金と借入金が相殺できる東京スター銀行が、死後の返済のことを考えなければ、1番使いやすいでしょう。

 

また、相続人への負担がかかるサービスですので、返済方法についての確認はきちんとすべきでしょう。

1つの金融機関に相談するのではなく、いくつか相談して比較した上で慎重に選んでください。

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