リバースモーゲージを使ってはいけない不動産の特徴とは?

利用してはいけない不動産 リバースモーゲージ

この記事では、リバースモーゲージを使ってはいけない不動産の特徴について解説します。

2005年から東京スター銀行が充実人生を始めて13年が経ちました。綾小路きみまろさんの宣伝効果もあって、利用者も1万人を超え、多くの金融機関が参入しています。

そのため、以前ならば首都圏だけで提供されていたリバースモーゲージも、ほぼ全国の地銀や信金で提供するようになっています。

しかし、ここに大きな罠が潜んでいます。

というのも、リバースモーゲージは、

・10年20年単位での土地価格の下落リスク

・死ぬまで借り続けることで借金が雪だるま式に増えるリスク

があるからです。

 

そもそも、現在あなたがリバースモーゲージに興味を持たれている背景にあるのは、

「これから年金がどうなるかわからない」

「介護や医療費も上がるだろうし、もっと生活が大変になりそうだ」

「定年後に働く場所もないし、お金のことが心配だ」

といった将来に対する不安があるからではないでしょうか?

 

その将来の不安要素に、土地価格がまったく影響を受けないはずはありませんよね?

 

そこで、この記事では、これから日本の不動産に影響を与える3つのことから、リバースモーゲージを使ってはいけない不動産の特徴を解説していきたいと思います。

 

過去5年間で下落しているエリア

2008年をピークに日本の人口はすでに減り始めているので、年を追うごとに家を買う人が減っています。

これからもその傾向は変わりませんが、2013年の9月にオリンピック開催地に東京が選ばれて以降、不動産市場はオリンピック期待もあって大都市圏を中心に5年連続の上昇をしました。

この追い風があった5年間でも下落しているエリアは、はっきり言って厳しいでしょう。

では、どういうところが下落しているのでしょうか?

 

公示地価(住宅地)の5年間の変化率(平成25年=100)

都道府県別の住宅地の公示地価の5年間変化率

(出典:国土交通省 地価公示)

 

実は、ほとんどの地域が住宅地で見ると下落していました。復興需要のあった宮城、福島、観光客が増えている沖縄、福岡の他は、首都圏と愛知のみでした。中には1割以上も下落している県もありますよね。

その中でも県庁所在地は、まだ下落幅が少なかったり、むしろ上昇しているところもありますが、それ以外の市ではかなり厳しい状況と言わざるを得ません。

 

ここ数年で地方の金融機関もリバースモーゲージを取り扱うところが増えていますが、このような土地価格の状況を見ると、地方ほどリスクが大きいと言えるでしょう。

 

立地適正化計画のエリア「外」の地域

立地適正化計画という言葉を知ってますか?

現在160以上の自治体が公表している計画で、

「住んで欲しいエリアとそうでないエリアとに分けて、公共施設やサービスの配置に格差をつけよう」

としています。

 

立地適正化計画の作成状況

「立地適正化計画作成の取組状況」

 

なぜ、こんなことをするかというと、人口が減少していくからです。

極端な例ですが、郊外に住んでいる1人2人のために、バス路線を維持したり、ゴミ収集車が回ったり、上下水道を維持したりするのは、お金がかかる割に幸せになる人が少なすぎますからね。

なるべく市の中心部に住んでもらうことで、予算を効率的に使いたい、というのがこの計画の目的です。

 

熊本県熊本市の例

熊本市の居住誘導区域

(出典:熊本市 熊本市立地適正化計画(平成28年4月)

 

この赤い斜線の部分が、居住誘導区域、いわゆるエリア「内」です。斜線部分に囲まれていない青や黄色のエリアがありますが、この辺りがエリア「外」になっています。

熊本市で言えば、市街化区域の2割程度がエリア「外」の印象ですね。市街化調整区域(農業地帯)は、そもそもエリア対象外になっています。

 

ということは、この計画のエリア「外」に設定された地域は、自治体としては住んで欲しくない場所なわけです。つまり、これからもっと不便になりますし、土地価格も下がっていくことになります。

リバースモーゲージは、毎年土地の評価額の見直しをします。土地価格が下がっていけば、売却した時に回収できるお金も減ります。

 

一方で借りたお金は金利も払わずに組み入れることができますから、どんどん借入金は膨らんでいきます。もし「借りたお金>土地の評価額」になってしまったら、その差額を一括返済しなければいけません。

ですから、エリア「外」の場合には、利用は控えた方がいいでしょう。

 

立地適正化計画がまだ作られていない自治体の場合は?

ただし、この計画はまだ160ほどの自治体しか作っておらず、現在作成中のところも多いので、判断できない人もいるでしょう。

その場合には、こちらの記事で人口規模ごとのエリア設定の傾向や、対象外となっている地域の特徴をまとめていますので、ご参考ください。

「立地適正化計画」で売れなくなる不動産を見分ける方法
立地適正化計画の詳しい内容と、その影響について解説します。売れなくなる不動産を見分ける際の参考になるはずです。

 

2022年問題の影響を受けるエリア

2022年問題とは、

「2022年に、大都市圏にある農地(生産緑地)が、宅地に解禁されることで地価が下落する。」

と言われている問題です。

 

→このような農地が宅地に変わっていきます。約3,989万坪、戸建てで約133万戸分の土地なので、かなりの影響が出ると心配されています。

 

生産緑地とは、1992年に制定された法律で、

「30年間農業を続けるなら、固定資産税を安くするよ。」

というもので、2022年で宅地への転用が解禁になるのです。

 

当時40〜50代だった農家の方も、30年経てば70〜80代です。

代替わりしている農家もいるでしょうし、その多くはサラリーマンとして働いている人も多いでしょう。

実際、この30年間で、農家の数は400万世帯から約200万世帯と、ほぼ半分に減っています。

固定資産税が上がっても農家を続ける人もいるでしょうが、2015年に相続税の増税がされました。そのため。多くの農地が宅地やアパートへと変わっていくと言われています。当然、現在建っている賃貸物件とは競合状態になります。

サラリーマン大家の多くが、2022年以降で破産すると言われています。

 

生産緑地があるのはどこか?

そうなると、気になるのは「どこの地域にあるのか?」ですよね。

都道府県別にまとめてみました。

 

都道府県別の生産緑地の分布図

都道府県別の生産緑地の分布

(出典:都市計画区域、市街化区域、地域地区の決定状況)

このように、東京、名古屋、大阪の三大都市圏を中心に分布しています。

また、上位の都道府県、市区町村の面積はこのようになっています。

 

生産緑地の面積ランキング

 

生産緑地の面積ランキング

1番面積が大きい都市は、京都市で約600ヘクタール。東京ドームで127個分になります。

東京では、町田市などの郊外に多く、大阪では大阪市には多くなく、ほぼ全域に散らばっています。

名古屋圏も大阪と同様に、名古屋市だけでなく、愛知県内全域へと広がっています。

 

周辺地域にも、大きな影響がくる可能性あり

さらに気をつけたいのは、生産緑地の多い都市の周辺地域です。

ここ数年の人口の動きを見ると、三大都市圏への人口の移動が目立ちます。地方に仕事が少なくなって、都市部に集中しているからです。

 

今回の生産緑地の解禁が起これば、都市部の家賃や地価が下がるので、若い人を中心に、より多くの人が住みやすくなります。

アパートや戸建ての建設需要も高まるので、仕事も増えるでしょうから、余計に人が流れやすくなりますからね。

 

そのような地域を挙げてみると、

  • 面積1位の京都市のお隣の大津市、京都府内の他の市町村
  • 三重県、岐阜県などの名古屋市に近い市区町村

などで注意が必要でしょう。

 

結論

利用する場合は、慎重に

 

10年ほど前にアメリカでサブプライムローン(低所得者に貸し付けた住宅ローン)が問題になり、リーマンショックへと発展しましたが、その当時は不動産の値上がりを見込んで自宅を担保にお金を借りていた人がたくさんいました。

 

そして、その後の土地価格の急落によって、借金が返せなくなり、多くの人が住む家を失っています。

リバースモーゲージは、死ぬまで返済が猶予されるローンではありますが、担保となる不動産の価値が下がれば、一部は返済をしなければいけませんし、万能薬でもなんでもありません。

 

それでも借りたいという人は?

そうは言っても、背に腹は変えられない人もいるでしょう。その場合には、

  • 借入金をなるべく少なくする
  • 余裕があるときに少しずつでも返済する
  • 年に1回ぐらいは、土地価格の動向に目を配る

といったことに注意しながら使うべきでしょう。

年を追うごとに、返済が厳しくなりやすいのがリバースモーゲージですので、慎重に活用してください。

 

リースバックという方法もある

リバースモーゲージは、10年後20年後の土地価格の下落リスクがあるため、この記事で挙げたような地域では使いにくいわけですが、リースバックは「先に家を売却して、家賃を払って住み続ける」というタイプのサービスです。

つまり、今後の土地価格の下落リスクを取る必要がないのです。

 

リバースモーゲージとリースバックの仕組みの違い

 

現在は不動産市場も盛り上がっていますが、この時期の相場で売却額を確定できるのです。その後、不動産価格が下がっても、そのリスクを負う必要はありません。

家賃を支払えなくなれば、出て行かざるを得ませんが、契約期間によって家賃も変わるので、場合によっては、住宅ローンの返済額よりも安い家賃で住むことも可能です。

1度相談してみる価値はあるかもしれませんね。

 

リースバックは、東証1部上場企業ハウスドゥの「ハウスリースバック」がパイオニアです。元ヤクルトの古田選手がイメージキャラクターとしてCMにも出られているのでご存知の方もいるでしょう。

 

会社名
「商品名」
対象地域物件年齢制限契約期間リンク先
ハウスドゥ
「ハウスリースバック」
指定なし制限なしなし自由に決められる
新生銀行
「新生MY WAY」
東京、神奈川、千葉、埼玉マンション50才以上10年
SBIエステート
「ずっとスマイル」
東京、神奈川、埼玉、千葉市街化調整区域物件は不可なし自由に決められる

 

注意したいのは、リースバックでの賃貸契約は、中途解約ができないという点です。

また、新生MY WAYでは、10年となっていて更新もできません。その点ハウスリースバックは、あとで買い戻すことも可能ですし、融通がきくサービスとして人気がありますね。

1度確認してみてはいかがでしょうか?

 

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