豊田市の土地価格は、東京オリンピック後にどうなるのか?

愛知県

今年3月に発表された公示地価では、豊田市全体では2.9%の上昇、住宅地では3.1%の上昇を示し堅調です。

東京、大阪、名古屋では、アベノミクスが始まった2013年から5年連続で地価が上昇しています。また、東京オリンピックの開催地が決定したのも2013年9月でした。

アベノミクスと東京オリンピック期待によって、不動産が上昇していると感じている人も多いのではないでしょうか。

豊田市の公示地価の推移

 

(出典:国土交通省 地価公示)

そうなると気になるのは「オリンピック後」ですよね。

そこで、この記事では、生産緑地が宅地に解禁される「2022年問題」を中心に、今後の豊田市の土地価格の動きを予想していきます。

最後の結論部分では、不動産を「買いたい」「貸したい」「売りたい」場合の対策も載せました。参考になれば幸いです。

2022年問題とは?

「生産緑地(都市部にある農地)が宅地に変わることで、家や土地がさらに余り、地価や家賃が下落するだろう。」

と言われている問題です。

 

生産緑地

→全国に約3,989万坪、戸建てで約133万戸分の広さになります。

 

豊田市の生産緑地の面積は、県内4位

実は、豊田市はこの生産緑地の面積が、県内で4番目に大きいのです。その広さは53ヘクタール。豊田スタジアムの約10個分になります。

愛知県の生産緑地の分布図

愛知県の生産緑地の分布

(出典:都市計画区域、市街化区域、地域地区の決定状況)

 

農家もこの30年で400万世帯から約200万世帯まで半減しました。

後継者不足や相続税・固定資産税の問題もありますから、その多くがアパートや宅地に変わっていくと予想されます。

 

豊田市のホームページで、生産緑地がどこにあるか調べられます

そうなると気になるのは、近くに生産緑地があるかどうかですよね。実は豊田市の地図情報サービス「とよたiマップ」で、生産緑地がどこにあるかを調べることができます。

(→とよたiマップはこちら)

 

ざっと見た印象では、小坂町や花園町などに多い感じがしますが、市内全域に細かく点在しているようです。

小さな畑が多いため、大規模なマンションが建つことはなさそうです。

 

しかも、若い人が減っているため、買い手が減少する

豊田市には市外からの転入も多く、人口も増加していますが、それでも若い世代の人口は確実に減少傾向にあります。

戸建ての購入年齢は平均39歳、マンションは平均43歳ですから、現在の人口構成を見れば、いずれ買い手も減っていかざるを得ないでしょう。

豊田市の年齢別人口

 

(出典:豊田市 2018年6月1日現在人口)

 

豊田市の空き家率は、10.6%と全国平均を下回るが増加数が大きい

2013年時点で、豊田市の空き家率は 10.6%と、全国平均の13.5%よりもかなり低いです。

ですが、2008年から13年にかけて約5,000軒も増加しているため、現在はかなり空き家率が上昇している可能性があります。

生産緑地の多くが宅地やアパートになれば、もっと家は余っていくことになります。値下げする人も増えますので、地価が下落していく要因になっていきます。

 

 

豊田市の空き家率の推移

(出典:住宅・土地統計調査)

 

つまり、

・家を買う人が減っていく

   ↓

・それでも家が建つので、空き家率が上昇する

   ↓

・そこにさらに生産緑地が解禁になって、宅地やアパートが増える

という状況が考えられます。

おそらく2022年以降は、土地価格も家賃も下落していくのではないでしょうか?

 

豊田市のここ5年間の土地価格の動き

しかし、この5年間は豊田市の土地価格はかなり順調に上がってきました。

2022年問題で田んぼや畑に家が建ったり、家を建てる人が減っていく影響も、地域によって違うはずです。

そこで、地域別の土地価格の動きを追ってみましょう。

豊田市の地価上昇は、駅周辺と県道491号線沿いに集中

公示地価の上昇率ランキングをまとめてみたところ、駅に近い利便性の高い場所の価格が上昇していることもそうですが、豊田スタジアムより東側の県道491号線沿いの住宅地が大きく上昇していました。

トヨタ効果で市外から移住している人も多いことと、市の中心部に比べて割安感があることから、人気化しているのでしょう。

公示地価の上昇率ランキング(住宅地のみ)

*5年前から計測可能な地点のみで計算

順位住居表示駅名駅からの距離(m)公示地価(H30)変化率(H25-H30)
1神池町2丁目1236番115豊田市3,800115,000127.1%
2山之手1丁目57番13三河豊田900137,000124.5%
3寿町6丁目35番4土橋600115,000123.7%
4大林町14丁目13番5三河豊田900132,000122.2%
5美里4丁目10番46豊田市3,000127,000122.1%
6東梅坪町9丁目8番7梅坪250145,000121.8%
7市木町4丁目8番11豊田市4,600106,000121.8%
8五ケ丘7丁目18番11豊田市5,500112,000121.1%
9今町3丁目4番26三河豊田2,500115,000121.1%
10挙母町4丁目16番豊田市950144,000121.0%

(出典:国土数値情報ダウンロードサービス)

 

豊田市の人口も市の中心街に集中している

しかし、人口の推移を見てみると、県道491号線沿いの高橋地区は、ここ5年間ほぼ横ばいにあります。

挙母地区や猿投地区など、駅に近い地区で増えていますが、郊外の地区では1割以上も減っているのが現状です。

地区別の人口の変化(H25〜H30)
  H30.6.1(人)H25.6.1(人)H30-H25(人)増減率
全 市425,829422,9842,8450.7%
挙母地区133,870130,3783,4922.7%
高橋地区54,84755,411-564-1.0%
上郷地区34,37934,0343451.0%
高岡地区79,47779,3261510.2%
猿投地区72,94370,2802,6633.8%
松平地区9,83610,365-529-5.1%
藤岡地区19,43119,842-411-2.1%
小原地区3,6694,020-351-8.7%
足助地区7,8328,635-803-9.3%
下山地区4,5185,074-556-11.0%
旭地区2,7163,015-299-9.9%
稲武地区2,3112,604-293-11.3%

(出典:豊田市 2018年6月1日現在人口)

 

トヨタ効果で名古屋市の東側〜豊田市〜三河地区の人口増加率が高い

愛知県の市区町村別の人口増加率(5年間)

愛知県の過去5年の人口変化率

 

土地価格が上がっているのは、豊田市だけではありません。

名古屋市の東側〜豊田市〜三河地区の人口増加率が高くなっており、これらの地域でも地価の上昇が起こっているのです。

特に豊田市への通勤も楽で、名古屋市にも近い長久手市は、この5年間で1割以上も人口が増えています。

 

2014年3月期から2兆円前後の利益を出し続けているトヨタ自動車の業績は絶好調ですから、これからもこの恩恵は受けるのでしょう。

しかし、家を買う人自体は減っているので、その範囲がどんどん広がる、というわけではなさそうです。

名古屋市でも西側の区では人口が減っていますからね。トヨタ効果は、名古屋市の東側〜豊田市〜三河地区に止まるのではないでしょうか。

 

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