岡崎市の土地価格が、これから「二極化」していく3つの理由

愛知県

二極化とは

中間が減少して両極端に分かれる現象。大都市への人口集中と農漁村の過疎化、貧富の格差の拡大など。

(デジタル大辞泉より)

なぜ、岡崎市の土地価格が上昇しているのか?

岡崎市の土地価格は、この5年間で大きく上がりました。

 

岡崎市の公示地価の推移

(出典:国土交通省 地価公示)

 

東名阪の三大都市圏では、この5年間上昇していましたが、主に商業地を中心とした上昇でした。ですが、岡崎市では住宅地も堅調です。なぜでしょうか?

その理由は、いわゆるトヨタ効果です。

2013年から為替が円安になり、トヨタ自動車の業績が絶好調になりました。それによって、三河地区の製造業が息を吹き返し、愛知県内から多くの移住者を呼び込んだのです。

5年間で名古屋市の東側〜三河地区の人口が増加

愛知県の過去5年の人口変化率

 

そのため、岡崎市でも多くの人が移住し、家を建てました。

人口の増加している地区を見ると、JR岡崎駅周辺や、矢作川より西側の地区、そして豊田市へ通勤しやすい県道26号線沿いの井田、大門、矢作町あたりで人が増えていますね。

人口が増えるのに合わせて、地価も上昇しているのです。

人口増加率ランキング

順位学区名人口(H30.6)人口(H25.6)増減増減率
全市計387,505378,8468,6592.3%
1常磐南 1,4211,22819315.7%
2岡崎  10,8839,6191,26413.1%
3六名  14,14913,2129377.1%
4六ツ美北12,09911,3707296.4%
5矢作北 13,34612,6367105.6%
6井田  17,46116,6268355.0%
7大門  12,64612,0456015.0%
8六ツ美西11,91311,3515625.0%
9福岡  10,4239,9324914.9%
10連尺  9,8769,4214554.8%

(出典:岡崎市統計ポータルサイト)

 

しかし、これから数年もすると、土地価格は「上がる中心部」と「売れにくくなる郊外」の二極化が進む可能性があります。

しかも、その動きはすでに始まっているのです。

そこで、この記事では、岡崎市の土地価格が二極化していく3つの理由について解説していきます。その理由とは、

1、2022年問題

2、空き家率が上昇中

3、立地適正化計画が進んでいる

の3点です。相続した不動産で悩まれている方、住み替えを考えている方の参考になれば幸いです。

1、2022年問題とは?

「生産緑地(都市部にある農地)が宅地に変わることで、家や土地がさらに余り、地価や家賃が下落するだろう。」

と言われている問題です。

 

生産緑地

→全国に約3,989万坪、戸建てで約133万戸分の広さになります。

(参考:2022年問題で、日本の不動産はこれからどうなる?)

 

岡崎市の生産緑地の面積は、県内3位

実は、岡崎市はこの生産緑地の面積が、県内で3番目に大きいのです。

その広さは92.7ヘクタール。イオンモール岡崎の約9個分になります。30坪の戸建だと9,300戸分です。

今よりも人口が3万人ぐらい増えて、やっとまかなえる土地の広さです。

愛知県の生産緑地の分布図

愛知県の生産緑地の分布

(出典:都市計画区域、市街化区域、地域地区の決定状況)

農家もこの30年で400万世帯から約200万世帯まで半減しました。

後継者不足や相続税・固定資産税の問題もありますから、その多くがアパートや宅地に変わっていくと予想されます。

 

2、岡崎市の空き家率は、すでに12.2%。家はもう余っている

このように、岡崎市に宅地やアパートが増える可能性が高いのですが、すでに市内では家が余っている状況です。

2013年の時点ですでに空き家率は12.2%。10軒に1軒以上が空き家になっているのです。

 

岡崎市の空き家率の推移

 

(出典:住宅・土地統計調査)

 

3、立地適正化計画で、郊外の住宅地を減らす

このように家も余って空き家率が上昇しているところに、農地から宅地に変わって家がたくさん増えたら大変なことになります。

そこで自治体では、郊外に家を建てにくい仕組みを作り始めています。それが「立地適正化計画(りっちてきせいか けいかく)」です。

「住みやすい区域と、そうでない区域に分けて、行政コストを減らそう」

という計画です。

岡崎市の立地適正化計画の表紙

 

(参考:岡崎市 立地適正化計画)

 

人口が減って、税収も減っていけば、上下水道やごみ収集、小学校や幼稚園などの運営費用も出せなくなりますからね。

(参考:「立地適正化計画」で売れなくなる不動産を見分ける方法)

 

岡崎市は、どこがエリア「内」なのか?

岡崎市でもこの計画は現在作成中で、1番重要なエリア(居住誘導区域)は、今年度中に決まる予定です。

なので、発表は今後になりますが、市の人口が同じぐらいのお隣の豊橋市の例を見てみると、けっこう衝撃的です。

豊橋市では、市内のごく1部しかエリア「内」に設定していない

 

豊橋市の居住誘導区域

(出典:豊橋市 立地適正化計画(案))

黒い線と点が、鉄道駅やバス路線になっています。その周りの灰色の点々はが住宅地になります。

豊橋市も岡崎市と同じように、車で移動することが多いので、市内の広い地域に家が散らばっています。

ところが、今回決められたエリアは、豊橋駅周辺のわずかな地区しか対象になっていません(ピンク色とベージュ色で塗られたエリアが居住誘導区域)。

それ以外の地区は、エリア「外」となってしまっているのです。

 

豊橋市と同じような考え方でエリアが決められるとすれば、

・エリア「内」:東岡崎駅からJR岡崎駅を中心とした地区

・エリア「外」:それ以外の多くの地区

となるでしょう。

 

立地適正化計画による土地価格への影響

この計画は、15〜20年以上の長い目で作られた計画なので、いますぐにエリア「外」の地域が不便になることはありません。

むしろ、当面の狙いは、2022年に生産緑地が解禁になったときに、たくさん家が建たないように、業者に対して規制をすることでしょう。

実際、この計画でエリア(居住誘導区域)が正式に決まると、エリア「外」で3戸以上の分譲住宅の建設をする場合は、市に届け出をしなければいけなくなります。

これによって、今後はエリア「外」での土地取引は減っていくでしょう。

逆にエリア「内」での取引は優遇されるので、高齢者向けのマンションが建ったり、商業施設の誘致を進めていくはずです。

 

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