春日井市の土地価格が、これから「二極化」していく3つの理由

愛知県

2018年3月27に発表された公示地価によると、春日井市全体では1.5%、住宅地では1.4%上がっていました。

名古屋市が景気も良くて、土地価格も上昇していますが、その恩恵を春日井市も受けているように感じます。オリンピック期待によって、不動産価格の上昇が地方にも波及していますからね。

 

春日井市の公示地価の推移

(出典:国土交通省 地価公示)

しかし、これから数年もすると、土地価格は「上がる地域」と「下げて売れなくなる地域」の二極化が進む可能性があります。

しかも、その動きはすでに始まっているのです。

そこで、この記事では、春日井市の土地価格が二極化していく3つの理由について解説していきます。その理由とは、

1、2022年問題

2、中心部の高齢化が止まらない

3、立地適正化計画が進んでいる

の3点です。相続した不動産で悩まれている方、ご自宅のことが気になっている方の参考になれば幸いです。

1、2022年問題とは?

「生産緑地(都市部にある農地)が宅地に変わることで、家や土地がさらに余り、地価や家賃が下落するだろう。」

と言われている問題です。

 

生産緑地

→全国に約3,989万坪、戸建てで約133万戸分の広さになります。

(参考:2022年問題で、日本の不動産はこれからどうなる?)

 

春日井市の生産緑地の面積は、県内9位

春日井市はこの生産緑地の面積が、33.7ヘクタールと県内9番目です。

しかし、お隣の名古屋市は全国で5番目に多い270ヘクタールもあるのです。ナゴヤドームの約27個分になります。

<ナゴヤドームの面積は約10.4ヘクタール。その27倍の広さ>

ナゴヤドーム

 

(出典:都市計画区域、市街化区域、地域地区の決定状況)

農家もこの30年で400万世帯から約200万世帯まで半減しました。

後継者不足や相続税・固定資産税の問題もありますから、その多くがアパートや宅地に変わっていくと予想されています。

 

名古屋市の生産緑地が、春日井市に与える影響とは?

春日井市の人口が増えている地域や、土地価格が上昇している地域は、

「高台の住宅地(高蔵寺駅の北側の藤山台、高森台など)」→「勝川駅周辺や市の中心部」

へとシフトしています。

共働き世代が増えているため、便利な駅の近くやロードサイド店の多い市街地に人が移っているのです。

 

公示地価の上昇率ランキング(H25〜H30)

*5年前から計測可能な地点のみで計算

順位住居表示最寄駅駅距離(m)H30価格(円)H25-H30
1松新町2丁目38番勝川550142000124.6%
2勝川町3丁目28番勝川1000126000116.7%
3妙慶町3丁目64番3勝川1600125000113.6%
4出川町2丁目27番13高蔵寺2100100000113.4%
5八田町2丁目31番2春日井2500115000111.7%
6下条町1丁目5番2勝川1400106000111.1%
7小野町5丁目82番2勝川1200114000110.7%
8白山町2丁目6番12高蔵寺1300105000110.6%
9知多町4丁目2番名鉄味美1000122000108.9%
10大留町5丁目19番4神領140086500108.1%

(出典:国土数値情報ダウンロードサービス)

 

春日井市の地区別の人口変化(H24〜H29)

また、人口の動きを見ると、駅近な地区と、春日井市民病院近くの農地から宅地化された地区での人口の増加が目立ちました。

順位地区名H30.4.1(人)H25.4.1(人)増減数(人)備考
1南下原町1287331254農地の宅地化
2松河戸町29732362611勝川駅徒歩10分圏内
3高蔵寺町2丁目1004518486高蔵寺駅周辺
4庄名町770333437農地の宅地化
5小野町2丁目1221859362勝川駅近く
6大手町15981311287農地の宅地化
7篠木町7丁目15801307273神領駅徒歩10分圏内
8角崎町12411043198勝川駅近く
9美濃町1丁目869689180味美駅徒歩10分圏内
10追進町2丁目399226173味鋺駅徒歩10分圏内

(出典:春日井市 統計)

 

そして、名古屋市の生産緑地は、その多くが北区や守山区の庄内川沿いにあります。

つまり、春日井市〜北区〜守山区に、多くの宅地が生まれるのです。

名古屋市への通勤客の奪い合いになるため、よほど利便性の良い場所でなければ、土地が余ってくるのではないでしょうか。

 

春日井市の空き家率は、11.3%。家はもう余っている

2013年時点で、一宮市の空き家率は 11.3%と、全国平均の13.5%よりも低いです。

ですが、2008年から2013年にかけて4,000軒近くの空き家が増えています。

 

春日井市の空き家率の推移

 

(出典:住宅・土地統計調査)

 

特に高蔵寺駅周辺の藤森台、高森台、岩成台などの高台の住宅地は、ここ5年間で10%以上も人口が減少している地区がたくさんありますので、空き家率もかなり上昇しているはずです。

生産緑地の多くが宅地やアパートになれば、さらに家が余ります。値下げする人も増えますので、地価が下落していく要因になっていくでしょう。

 

しかも、若い人が減っているため、買い手が減少する

春日井市には市外からの転入も多く、人口も増加していますが、それでも若い世代の人口は確実に減少傾向にあります。

戸建ての購入年齢は平均39歳、マンションは平均43歳ですから、現在の人口構成を見れば、いずれ買い手も減っていかざるを得ないでしょう。

 

春日井市の年齢別人口

(出典:春日井市 統計)

 

3、立地適正化計画で、郊外の住宅地を減らす

このように、街中に空き家が増えて、しかも買い手が減っていくため、郊外ではなく市の中心部に家を建ててもらいたいし、住んでもらいたいのが本音です。

そのため、春日井市では、郊外の新しい場所に家を建てにくい仕組みを作り始めています。それが「立地適正化計画(りっちてきせいか けいかく)」です。

「住みやすい区域と、そうでない区域に分けて、行政コストを減らそう」

という計画です。

(参考:「立地適正化計画」で売れなくなる不動産を見分ける方法)

 

春日井市は、どこがエリア「内」なのか?

春日井市の立地適正化計画によると、以下の図のように、

・鉄道沿線周辺の市の南側

を基本として、土砂災害などの危険があるエリアを除いて決められています。

 

黄土色のエリアが居住誘導区域

 

春日井市の居住誘導区域

(出典:春日井市 立地適正化計画)

 

立地適正化計画による土地価格への影響

他の市町村では、エリアをかなり絞ることで、家を建てて欲しい場所と、そうでない場所を区別しています。

ですが、春日井市の立地適正化計画の内容は、設定されているエリアが広く、これまでに比べて大きな変化があるのは、市の北側だけになりそうです。

エリア「外」になった北側では、3戸以上の分譲住宅の建設は、市への届出が必要になりましたので、今後は開発もされにくくなり、取引件数も減っていくことが予想されます。

 

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