2022年問題で、刈谷市の土地価格、戸建て、マンション相場はどうなる?

愛知県

今年の3月に公表された公示地価によると、刈谷市では2.3%の上昇、住宅地でも2.3%の上昇を示し好調です。

トヨタ自動車の業績が2013年からほぼ2兆円へと急激に上昇したことで、名古屋〜豊田市〜三河地区は人口も増えて、土地価格も上昇してと、かなり良い調子ですよね。

 

刈谷市の公示地価の推移

(出典:国土交通省 地価公示)

しかし、これから数年もすると、土地価格は「上がる地域」と「下げて売れなくなる地域」の二極化が進む可能性があります。

しかも、その動きはすでに始まっているのです。

 

そこで、この記事では、刈谷市の土地価格が二極化していく3つの理由について解説していきます。その理由とは、

1、2022年問題

2、中心部の高齢化が止まらない

3、立地適正化計画が進んでいる

の3点です。相続した不動産で悩まれている方、ご自宅のことが気になっている方の参考になれば幸いです。

 

1、2022年問題とは?

「生産緑地(都市部にある農地)が宅地に変わることで、家や土地がさらに余り、地価や家賃が下落するだろう。」

と言われている問題です。

 

生産緑地

→全国に約3,989万坪、戸建てで約133万戸分の広さになります。

生産緑地が解禁になる2022年問題で、日本の不動産はどうなるのか?
生産緑地が解禁になる2022年問題によって、どのような影響が起こるのか?どこの市町村に多く分布しているのか?を解説します。

 

刈谷市の生産緑地の面積は、県内8位

刈谷市はこの生産緑地の面積が、県内で8番目です。

その広さは44.9ヘクタール。イオンモール東浦の約3個分になります。30坪の戸建だと4,500戸分です。

今よりも人口が1万人ぐらい増えて、やっとまかなえる土地の広さです。

 

しかも、ご覧のように名古屋市から三河地区にかけて、生産緑地が多いのです。

特に名古屋市には270ヘクタールもの生産緑地があります。

ほぼ愛知県全体で土地が一気に放出される可能性があるので、かなりの影響が出てくるものと思われます。

 

愛知県の生産緑地の分布図

愛知県の生産緑地の分布

(出典:都市計画区域、市街化区域、地域地区の決定状況)

農家もこの30年で400万世帯から約200万世帯まで半減しました。

後継者不足や相続税・固定資産税の問題もありますから、その多くがアパートや宅地に変わっていくと予想されます。

 

2、市の中心部の高齢化が止まらない

刈谷市はトヨタ効果もあって、人口が増加していますが、その大部分が刈谷駅周辺の市の中心部ではなく、郊外の地区になっています。

古くに作られた市の中心部は、道路も狭いところも多く、車通りもあり、しかも地価が高いということで、あまり人が増えていないのです。

そのため、郊外は住みやすいけど、市の中心部はイマイチ、という状況になっているのです。

 

刈谷市の学区別の人口変化(H24〜H29)

人口の動きを見ても、刈谷駅の周辺も一部で増えていますが、それ以外の駅やショッピングモール近くなど、生活に便利な地域での人口が増えています。

人口増加数ランキング
順位地区名人口(H30.6)人口(H25.6)増減特徴
1小垣江町1321512828387小垣江駅周辺
2松坂町1320940380イオン東浦近く
3井ケ谷町58415552289愛知教育大近く
4一ツ木町1074310462281一ツ木駅周辺
5南桜町740468272刈谷駅周辺
6築地町60525795257
7今川町47934540253イオンタウン近く
8東陽町645400245刈谷駅周辺
9半城土中町32413048193
10住吉町11671002165刈谷駅周辺

(出典:刈谷市 人口の資料)

 

そのため、市の中心部だけが、高齢化率が高くなっているのが現状です。

刈谷市の高齢化率

(参考:刈谷市立地適正化計画  P33)

 

3、立地適正化計画で、郊外の住宅増加を抑える

このように市の中心部で人が増えにくい状況で2022年問題が起こると、ますます郊外に人が住むようになります。

刈谷市はまだ人口が増えていますが、出生数も減っているため、いずれ減少に向かいます。

 

その時に中心部に人が少ないままでは、行政サービスが非効率になってしまうため、刈谷市では、郊外に家が建てにくい仕組みを作り始めています。

それが「立地適正化計画(りっちてきせいか けいかく)」です。

「住みやすい区域と、そうでない区域に分けて、行政コストを減らそう」

という計画です。

刈谷市の立地適正化計画

(参考:刈谷市立地適正化計画)

 

刈谷市は、どこがエリア「内」なのか?

立地適正化計画はまだ作成していない自治体の方が多いのですが、刈谷市は早くからこの計画に取り組んで作成しました。

そして、その内容はなかなか衝撃的です。

 

刈谷市の居住誘導区域は、市の中心部だけ

 

刈谷市の居住誘導区域

(参考:刈谷市立地適正化計画)

青色で囲まれた地域が居住誘導区域、いわゆるエリア「内」です。

ご覧の通り、市内のごく一部にしか設定されておらず、刈谷駅と刈谷市駅周辺だけになっています。このエリアを重点的に住みやすい環境へと整備していくのです。

 

市の中心部は長い目で見ると活性化。郊外は家が建ちにくくなる

刈谷市は、郊外に住むことが問題だと言っているわけではありません。ですが、市の中心部にもっと人が住んで欲しいとは思っています。

そのため、今後はエリア「内」の環境の整備を重点的に行っていきます。

工業地域を新しく作って、そちらに移転してもらうことで、工場と住宅が混在した今の状況をスッキリさせていく計画です。

 

一方で、エリア「外」に3戸以上の家を建てようとすると、市へ届け出をしなければならなくなりました。

業者がまとめて住宅を分譲することはやりにくくなりますので、土地の取引は減っていく可能性が高いでしょう。

 

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