岐阜市の不動産の現状。東京オリンピック後の土地価格は?

岐阜県

東京オリンピックもあと2年に迫り、不動産に関するニュースが出ると盛り上がっている印象を受けますよね。そうなると、岐阜市の土地価格も気になってくるのではないでしょうか?

そこで、この記事では、

①岐阜市の5年間の土地価格の動き

②これから岐阜市の地価はどうなるのか?

という2点について解説していきます。岐阜市で家や土地を買う、または売る際の参考にしてください。

この5年間の公示地価の動き

公示地価で見てみると、岐阜市はこの5年間で4.1%下落しています。

 

岐阜市の公示地価の推移

(出典:国土数値情報ダウンロードサービス)

*過去5年間さかのぼれる地点データをもとに集計

駅別に見ると、このようになります。

岐阜市の駅別の公示地価変化率

(出典:国土数値情報ダウンロードサービス)

岐阜駅から5分圏内の地点では、この5年間で13%以上も上昇していますが、この地点「岐阜市吉野町5丁目17番外」の鑑定評価書を見ると、周辺での取引がほとんどないようです。

ただ、駅前の再開発が進んでいるため、「もし売れるとしたら、多少高いのではないか?」という価格のつき方をしてますので、その分は割り引いて見ないといけないかもしれません。(参考:H30公示地価の評価鑑定書 PDF)

また、10分以上かかる地点では、駅から遠くなるほど下落率が大きい傾向にありますね。

 

岐阜県内のほかの市区町村はどうでしょうか?

地図で色分けしてみました。

岐阜県の公示地価の変化率を地図上で表示

岐阜県の公示地価は、この5年でどこも下落傾向にありますが、その中でも赤色の地域はまだ下落幅が少ない地域です。その地域を見ると、

  • 名古屋に近い
  • 東海道本線、高山本線などの鉄道が走っている

といった特徴があることがわかりますね。

 

岐阜市の地価は、これからどうなる?

 

では、これから岐阜市の地価はどうなるのでしょうか?

東京オリンピックまであと2年ありますが、今後も下落する可能性が高いと思います。

その理由は3つあります。

 

<二極化が進む理由>

  1. 人口が減って、買い手がいなくなるから
  2. 家が余っているのに、さらに家が建つから
  3. 公的サービスが削られて、不便なところが増えるから

です。順に説明していきましょう。

 

1、人口が減って、買い手がいなくなるから

1つ目は、岐阜市全体の人口が減っているためです。

2018年4月1日現在で40万人いますが、2010年から比べると約1万人減少しているのです。

岐阜市の人口の推移

(出典:岐阜県 統計からみた岐阜県・市町村の現状)

若い人も減っている

戸建て住宅をを購入する平均年齢は39歳と言われています。

岐阜市の2015年時点での35〜39才人口は約2.5万人。その5才下の30〜34才は4,000人少なく、25〜29才は6,000人少ない状況です。今後の家の買い手があまり期待できないのです。

 

岐阜市の年齢別人口

(出典:岐阜県 統計からみた岐阜県・市町村の現状)

 

空き家率も上昇傾向

岐阜市の空き家率は、2013年時点で17.3%。3.4万軒以上の空き家があります。

これは全国平均の13.5%よりも3.8%も高いです。人口も減少し始めている現在は、もっと空き家が増えていることでしょう。

 

岐阜市の空き家率

(出典:住宅・土地統計調査)

 

このように、人口が減り始め、家を買う若い人も減り、空き家も増えて家も余っている状況なのです。

 

2、家が余っているのに、さらに家が建つ理由

2022年問題という言葉をご存知でしょうか?

「都市部にある農地(生産緑地)が宅地に変わることで、家賃や地価が下落する」

と言われている問題です。

 

→このような農地が宅地に変わっていきます。約3,989万坪、戸建てで約133万戸分の土地なので、かなりの影響が出ると心配されています。

 

実は、岐阜市には生産緑地はありません。

ですが、お隣の愛知県では名古屋市を中心に多くの市区町村に生産緑地があるのです。

名古屋市の生産緑地は、全国5位の広さで、約270ヘクタールあります。30坪の戸建てだと約2.7万戸になります。

その他にも、一宮市で約140ヘクタール、小牧市で約50ヘクタールなど、名古屋市から岐阜市にかけての範囲では500ヘクタール以上の生産緑地があるのです。

愛知県内の生産緑地の面積

(出典:都市計画区域、市街化区域、地域地区の決定状況)

 

ただでさえ家が余っている状況の中で、農家もこの30年で約200万世帯と半減しています。

固定資産税や相続税、後継者不足の問題もあるので、その多くがアパートや宅地に変わるでしょう。

おそらく、名古屋市を中心に、多くの市町村で土地や家賃が下落していきます。

安く買えるようになれば、わざわざ岐阜市に家を買って通勤するよりも、名古屋市周辺で家を買おうとする人も増えるはずです。

 

3、自治体のお金が足りなくなって、不便なところが増える理由

2025年問題という言葉も聞きますよね。

「団塊の世代が75才以上になることで、医療や介護などの社会保障費が20兆円以上増え、行政サービスが削られる。」

ことを指します。

 

<社会保障費の推移と将来の予想>

社会保障費の推移と予想

(出典:2040年を見据えた社会保障の将来見通し(内閣府) 社会保障費用統計(国立人口問題研究所)

 

岐阜市の社会保障費は、一般会計(福祉関係)で約380億円。特別会計(医療・介護関係)で約911億円で合計1291億円ぐらいあります。

16%増えるとしたら、206億円増えて、1497億円にまで膨れあがるのです。

 

<岐阜市の社会保障費の内訳>

*スマホで見る場合は、横にスライドできます

区分勘定科目歳出額(億円)
一般会計扶助費380.2
特別会計国民健康保険事業529.6
後期高齢者医療事業50.8
介護保険事業330.3
社会保障費合計1290.9

(出典:岐阜市 平成28年度決算)

 

これから206億円も増えるとなれば、今後どうなるかわかりません。

消費税、医療費・介護費の自己負担率の引き上げはもちろんですが、公的サービスの運営費用の削減にも取り組むでしょう。つまりは、利用者の少ない施設を統合していくはずです。

そうなると、利用者の少ない周辺部では、より不便になっていきます。地価は下がっていく可能性が高まるでしょう。

 

どこが残り、どこが削られるのか?

 

では、具体的にどの地域が残り、どの地域が不便になっていくのでしょうか?その参考になるのが、現在国や自治体が進めている「コンパクトシティ」政策です。

「行政サービスの範囲を狭くすることで、お金を節約しよう。」としているのです。

具体的には「立地適正化計画」を作ることで、

  • 街の中心部:商業施設を建てたら税金を優遇、公共サービスも手厚く
  • それ以外の場所:商業施設を建てたいなら届け出が必要。やりにくくさせる

という方向へと誘導しようとしています。

 

岐阜市の立地適正化計画の内容

 

岐阜市もすでこの計画を作っています。

岐阜市の立地適正化計画

こんな感じで、地域に色分けをしています。

<岐阜市の立地適正化計画図>

岐阜市の立地適正化計画の誘導区

注目すべきは、赤い枠の「都市誘導区域」と青い枠の「居住誘導区域」です。

特に「都市誘導区域」には今後20年間で、病院、図書館、介護施設、銀行、スーパー、各種学校などの機能を全て移動させようという計画です。

岐阜市の立地適正化計画の誘導目標

 

最悪な場合、2025年問題によって、予想よりもお金が足りなかった場合には、前倒しで行政サービスを統合していく可能性もあります。

その場合には、この区域が参考として使われる可能性があるのです。

この区域から離れた地域については、今後どんどん不便になっていくことが予想されます。当然、地価は下がっていくでしょう。

 

最後に:もし、あなたの家や土地が気になるなら

というわけで、「駅に近い地区に公的サービスが集中し、周辺の地区の地価が下がっていく」というのが、この記事での結論です。

立地にもよりますが、売りたい人は早めに情報収拾しておいた方がいいでしょうし、買いたい人はもう少し待った方がいいかもしれません。

2019年10月に消費税が増税になりますが、それまでに買おうと思うと、逆に高値で掴んでしまう可能性が高いので注意が必要ですね。

 

家や土地の現状を調べる2つの方法

もし、あなたの家や土地の現状が気になるのならば、2つの選択肢があります。

  1. 不動産会社に査定を依頼する
  2. ネットのサービスを活用する

の2つです。

不動産会社に査定を依頼することはハードルが高いと感じるかもしれませんが、一括査定サービスを活用すれば簡単にできます。

こちらの記事で一括査定サービスのメリットや選び方を解説していますので、興味のある方は1度確認してみてください。

→「不動産の価格を調べるなら、一括査定が1番優れている理由」

 

また、一括査定を使いたくない方は、ネット上にあるいろいろなサイトを活用することで、ある程度の情報を手に入れることができます。

情報の精度は一括査定に劣りますが、

・売るに売れない不動産になっていないか?まだ大丈夫か?

・いくらで売れそうか?(精度は低いです)

・これから売れない不動産になってしまいそうか?

と言った情報を調べることができます。

その調べ方をこちらの記事にまとめましたので、ご興味のある方はこちらも参考にしてみてください。

→「10分でできる『あなたの不動産』を自分で査定する方法」

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