2020年東京オリンピック後の不動産はどうなるのか?

不動産の相場予測

不動産市場が盛り上がっているというニュースや雑誌記事をよく見かけるようになりました。

そうなると気になって来るのは、「この不動産相場がいつまで続くのか?」ですよね。

そして、おそらく多くの人が「東京オリンピックまでに売った方が良いのでは?」と考えているのではないでしょうか。

 

そこで、この記事では「東京オリンピック後に不動産市場が本当に下がるのか?」について、現在の不動産市場の現状をもとに予想してみたいと思います。

これから不動産を売りたい、または買いたい人のお役に立てば幸いです。

過去のオリンピックはどうだったのか?

過去の先進国のオリンピック開催前後の5年間をみると、開催前に比べて成長率が伸びているケースは、アトランタとロンドンだけでした。

 

先進国のオリンピック前後のGDP

 

(出典:IMF World Economic Outlook Databases)

 

さらに新興国のケースを見ても、オリンピックがきっかけでその後の伸びているケースはありません。

前回のリオデジャネイロでは、あまりに費用がかかりすぎたために市民経済にお金が回らず、開催前年から成長率がマイナスになってしまいました。

必ずしも、オリンピックがいい方向へと向かうわけではないようです。

 

新興国のオリンピック前後のGDP

 

(出典:IMF World Economic Outlook Databases)

 

2018年までに不動産市場にどのような影響があったのか?

2013年5月にオリンピック開催地に東京が決まり、はや5年が経とうとしています。

東京の商業地は、この5年間で競技場の建設や多くの宿泊施設が建てられ、平均13.9%の上昇をしました。

では、住宅地はどうだったのでしょうか?

 

東京都の住宅地の公示地価の推移

 

(出典:国土交通省 平成30年地価公示関係データ)

 

ご覧のように、この5年間で東京では3.5%上昇しましたが、全国で見ると0.9%の下落でした。

つまり、東京オリンピック期待による不動産市場の盛り上がりは、商業地を中心としたものであり、住宅地にまでは波及していないのです。

 

地方でも観光地にはオリンピック効果があった

しかし、東京オリンピックが地方に全く影響を与えないのか、というとそうでもなさそうです。

というのも、東京オリンピックが開催地に決定してから、外国人観光客が増えていますよね。

2013年には1,036万人だった訪日外国人数が、2017年には2,869万人にまで増加しています。

2018年1-4月ですでに1,000万人を超えているそうなので、まだまだ増えそうな勢いです。

 

訪日外国人数の推移

(参考:日本政府観光局)

 

今年の公示地価の上昇率を見ると、北海道倶知安町(スキーリゾートのニセコの隣)、大阪市中央区、沖縄県豊見城市、京都市南区、などの地方都市での上昇が目立ちました。

これらもすべて外国人観光客の増加の恩恵を受けたのが理由です。

 

平成30年度の公示地価の上昇率ランキング

公示地価の上昇率ランキング

(出典:国土数値情報ダウンロードサービス)

 

住宅地ではありませんし、観光地という局地的な上昇ではありますが、東京に限らず地方においても、オリンピック開催による間接的な効果はあるようです。

 

オリンピックが終わっても観光客数は減らなそう

このような現状にあって、オリンピックが終わった場合に、どんな変化が考えられるでしょうか?

東京を中心とした開催地の開発需要は終わるでしょう。ですが、観光客数については、そのまま維持できるかもしれません。

というのも、これまでのオリンピック開催国でも、開催地に決定以降は外国人観光客の数が増加し続け、それはオリンピック後も数年間は続いていたからです。

 

オリンピック開催国の外国人観光客数の推移

 

オリンピック開催国の外国人観光客数の推移

(参考:国土交通省 観光庁 *PDFファイル)

 

今回も同じことが言えるでしょう。実際ここ数年で外国人観光客数は3倍近くにまで増えているわけですからね。

都内であっても地方であっても、外国人観光客のニーズを満たせる地域については、引き続き不動産価格も調子が良さそうです。

 

結論

それで、今回のオリンピック後の不動産についてですが、

「東京を中心とした開発需要はなくなるので、その反動減はありそうだ。しかし、外国人観光客は引き続き堅調に推移するから、地方を含めた観光地では今後も期待できる。」

と言えそうです。

 

ただし、その後には2022年問題(生産緑地の解禁)や、2025年問題(社会保障費の増加)など、いろいろな問題が待っていますので、そちらの影響の方が大きくなりそうです。

今後、不動産を売る、または買うことを検討されている方は、これらの問題も理解した上で検討した方がいいかもしれませんね。

 

関連記事をここに載せておきますので、ご参考ください。

→「2022年問題で、日本の不動産はこれからどうなる?」

→「2025年問題と売るに売れなくなる不動産の見分け方」

 

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